TIGA

travelation2007-08-29

カナダのエレクトロ貴公子Tigaが9月に来日するとのこと。
東京ではsuperstar DJこと大沢伸一とプレイするとのこと。
なので久しぶりにTigaさんの音楽を聴こうとiTunes Storeをもぐる。
PodcastTigaのチャンネルを見つける。瞬間ダウンロード。うぬぬ・・・! 唸り上げるほど面白い内容だった。

基本はTigaのremixを50分ほどのDJスタイルで繋いだ構成。
まず曲が変わるごとにアートワーク・曲名も変わる。さらにTiga自身が”かっこよく”曲を紹介する。
「haha,この曲はカナダのダンスフロアーで大人気なんだ」「この声は俺の声をサンプリングしてるんだぜ、BON!BON!」
とかそんなニュアンスの語りを曲を殺すことなく隙間に入れる。

勿論、夜は盛り上がるわけだが、そこで生まれた命題がunder the this line。

Appleは僕たちの「環境」を変えるコンテンツを創り出す』

ということ。OSのMac然り、iLife然り、iPod然り、iPhone然り・・・。

例えば、このPodcastは「無料」なので「販促ツール」として、実際にiTunesで曲を購入させる目的があります。

分かりやすく言えば、タワレコの試聴機みたいな感じ。

でも違う点は、いつでもどこでも「コンビニエンス」に利用できる、さらに試聴機にはないユーザーを楽しませる「フック」があること。

「コンビニエンス=利便性」、「フック=楽しい要素」。

なので、こういう楽しさを知ったユーザーはこっちに「流れます」。だって人間は「コンビニエンス」と「フック」に抗えないから。ケータイもパーソナルコンピューターももはや手放せないでしょ。それは「コンビニエンス」と「フック」に溢れているからです。割愛。

で、『Appleは僕たちの「環境」を変えるコンテンツを創り出す』という命題に戻って、結論を考えると、まず音楽業界(産業系)はドラスティックに変化するかなと。外資系CD小売店は既に死に体だし(米タワレコ倒産、HMV売却etc)、
無駄に高い「CD」というフォーマットも死に体になっていくことで、自ずとダウンロードビジネスに音楽業界は移行するしかないはず。

背景にはユーザーがわざわざ店に足を運ばなくても(コンビニエンス)、Podcastやネットからの面白い情報(フック)にのって3000円払ってCD一枚買わなくても一曲単位で買うからですね。多分。

まあこのような変化は別の分野でも顕著になってくるはず。

そういう風にテクノロジーの進化とともに、僕たちの「環境」もやっぱり変わっていくのです。

で、話を脱線させて大きな問題点をあげるてみると、
・「情報格差」によるコミュニケーションの差別化
・「Amazonスタイル」による脳内データベースの外部化
などが出てくるかなと。

でも、この問題を考えていくことこそが、「社会をデザインする」ということになるかなと、ぼんやりと思うわけです。