『身近な他者を知ろうと努力すること』白石一文

travelation2006-09-02

『流行語』
http://www.jiyu.co.jp/singo/

流行語の歴史。月間での集計結果がオモロい。





『magabon』
http://magabon.jp/

座って「立ち読み」行為。便利になりました。






私という運命について白石一文
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_search.php?pcd=200501000176

読了。
人知では想像出来ないほど複雑に絡まり合っている偶然(必然)の連鎖によってのみ、僕らが暮らす「あたりまえの営み」が実は奇跡的に成り立っている。だからこそその営みの中で僕らはまさかと思うような「ありえない出来事」にたまに出会う。そしてそんなシュチュエーションを、しばしば「運命」という。というような定番の条理を描いた作品。ポイントは人々は「運命」に対して「鈍感」であるか「敏感」であるか、と言う事だと思う。

主人公の女性はそんな「運命」に対して最初は「鈍感」であり、淡白な人生を過ごしていた。しかし様々な出会いや経験をして「運命」に「敏感」になり始める。そうすると「あたりまえの営み」に奥行きが生まれ、一気に彼女の人生が加速し始める。つまり「ありえない出来事」が多くなり、濃密な人生に変化し始めたのだ。

人生が「淡白」か「濃密」かは、運命に対して「鈍感」か「敏感」で決まるわけではないと思うけど、「運命」の扉への鍵は「あたりまえの営み」の中に転がっていて、それを拾えば世界は広がるはずだ、という漠然とした期待を持てる作品だと、僕は思う。



今日の1曲 Drive #1(1*2)/Fumiya Tanaka