『息子の部屋』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000D8RO5
2001年カンヌパルムドールを受賞した作品。「息子の死」からのストーリー展開にウルウルしそうになった。前半、「もしもあの時ああすれば・・・息子は死ななかった。」そんな自責の念に潰され、残された者達は崩壊しかける。
紆余曲折。家族が息子の死を息子のガールフレンド(GF)に報告。新しいボーイフレンドと共にGFが、息子の家族と顔を合わす。後半、「息子の死があったからこそ・・・新たな出会いが生まれる。」そんな希望の念を持ち始め、残された者達は立ち上がろうとしていく。
その過程には、「息子の死」を「ああすれば」ではなく、「あったからこそ」と捉え始める心理変化がある。まさに『「喪失」と「再生」という連鎖の中で我々は生きている。』そんな切実な事実を教えてくれる尊い映画。アカデミーよりカンヌ。ハリウッドよりヨーロッパ。強引より繊細。ハンバーガーよりスパゲティ。そんな気分。